2013年04月25日

豪華客船 クルーズ商品

 クルーズ商品はここしばらくで、随分と旅行会社の店頭でもパンフレットを
並べるようになりました。

 しかしながら、旅行会社の店頭のなかでも、クルーズ、富裕層に特化した店舗
が販売の大部分を占めている実情もあります。

 クルーズ商品の内容、魅力、売り方をいまひとつ掴めずに、かといって販売は
伸ばさなければ、というジレンマもあるかもしれません。

 下は、脳科学者の茂木健一郎氏が寄稿した、クルーズ乗船(飛鳥U)の感想文です。

 旅行業に従事していると、つい販売手法や予約方法に気が行き、気付きづらい
エッセンスも的確に記述されていると思います。

 豪華客船で世界一周旅行 根強い人気の秘密
 (茂木健一郎氏 SankeiBiz)

 モノの魅力を利用者の目線で分析したものです。是非ご一読下さい。きっと販売の
ヒントに繋がると思います。

 クルーズは「高級品」「富裕層向け」といったイメージで捉えられがちですが、商品
自体の特性を把握すれば、まだまだ可能性が広がるはすです。

 日本のマーケットでは、言葉の問題などで日本船に人気が集まる傾向はあります。ただ、
外航も、例えばHISは今年コスタ・ビクトリアをチャーター、日本発着のクルーズ商品
を造成するなど、日本人のクルーズに対するハードルを下げる試みをしています。

 年齢層もアジアやカリブ海などはファミリー層にも広がりがあり、例えば3泊4日のクル
ーズが$198からスタート、という成熟したマーケットになっています。

 日本人でも欧米、アジアの船の出る港までを航空機で往復、現地発着のクルーズに参加
する、フライ&クルーズの利用者も増えています。

 旅行者の休暇日程など、ネックになる条件をクリアできれば、あとは背中の一押し、と
いう環境は出来つつあります。

 クルーズも「旅行」です。参加者の多くがクルーズをフックに旅行会社に戻ってくる。
そんなシナリオも描けるのではないでしょうか。

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posted by フレームツリー at 14:29| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行商品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月21日

女子のひとり旅を考察

 下記ニュースはインターカレッジの学生団体が進めている、女子学生一人旅の応援
の活動です。

 JALが来年3月にフィンランドのヘルシンキに自社便を就航させることと、来る
11月25日に女子大生限定イベント「おしゃれに、かわいく、はじめてひとりたび
〜北欧・フィンランドゆき直行便〜」を開催する学生団体mof.とでコラボ(協賛)の
ニュースになりました。

 トラベルビジョン

 学生団体mof.とは、インターネット環境を活用、イベント企画もやる「旅行研究会」
でしょうか。

 「たびぃじょ」というフリーペーパー兼コンセプトで活動しているようです。
 たびぃじょ

 このHPとイベント告知を見てみると、旅行各社が造成している「女性のひとり旅」
ツアーについて色んな考察が出来るように思います。

 現在、旅行会社がコマーシャルベースに乗る商品としては、富裕OL層、独身OL
向けに、スパやエステ、極上の癒し、といった付加価値を付けた商品が殆どです。

 このサークルの会員の旅行記は、例えば格安航空券のみ購入、現地で宿泊所を探す、
優雅なイメージはないスタイルです。例えばブログカテゴリーでは「女のひとり旅」
ではなく、「放浪旅行」のカテに入ります。或いは、ひとり旅自体に憧れがあり、
それ以上でも以下でもない、というものもあります。

 航空会社や、特別協賛しているフィンランド政府観光局は宣伝になるから良いの
ですが、旅行会社は出る幕がありませんね。この方々がLCCを使えばなおさらです。

 片や、非日常でギアをニュートラルに戻し、心身のトリートメントや充電が目的、
片や日常の先にある精神生活や、自らの知見を広めるための旅のようです。

 ジュリア・ロバーツ主演の「食べて、祈って、恋をして」という映画があります。
原作を読まれた方もいらっしゃるでしょう。

 食べて、祈って、恋をして 女が直面するあらゆること探究の書

 旅すなわち人生、といった、主人公の女性が世界を旅行する中で、盛りだくさんの
出来事に遭遇する物語です。私は劇場で観ましたが、とても贅沢な「自分探しの旅」
でした。

 こうやって書いてみると「旅行」は「旅」をする為の手段であって、目的ではない、
という一面が見えてきます。

 旅行会社も「旅行」は目的とせず、「目的である旅」を創造しなければならない、と
常々考えているはずです。パッケージの造成担当の方は特にそうでしょう。

 逆に、お客様それぞれの目的があるから、フレームだけを提供すれば良い、という
考え方も出来ます。そうすると「売れる」ツアーが出来ます。


 もうひとつ、色んなブログを読む限りですが、コアなひとり旅には、必ず、といって
いい程「出会い」があります。宿泊したホステルで出会ったひとり旅の旅行者、という
のが多いです。街角の子供と目が合った、も出会いです。

 さらに現地の生活に溶け込んだ時の遊離感、初めて接する価値観など、色んな事象を
ジグソーの枠にはめ込むように、旅を纏め上げます。

 偶然を装った、心の琴線に触れる体験や出会い、これをプロデュースすれば、旅行
会社として、このマーケットに参入できるのでしょうか。

 それは、メンタリズムです、的な難易度ですね。またはネトゲ。

 攻略法が分からなくなって来ました。

 当人たちが一人旅をビジネスにするとしたら、どういうアイディアで利益を出そう
と考えるのか聞いてみたいです。

 「治安や安全の保証が無い場所へのご旅行は、お客様ご自身の責任で」という旅行
会社のスタンスも、発想の足枷になります。

 済みません、今回はこれがオチです。継続検討課題とさせてください。

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posted by フレームツリー at 14:55| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行商品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月25日

パッケージツアーの底力

 旅行会社の手を借りなくとも、国内、海外問わず、消費者の旅行手配
が可能となって久しいです。特にインターネットが、定額つなぎ放題と
いうインフラになってからは旅行商品や単品、それらの組み合わせで、
サプライヤーから直接購入が可能なサービスが殆どになりました。

 しかしながら現在、見事に命脈を保っている旅行商品もあります。
いわゆる、パッケージツアーです。

 よく法人営業のセールスマンが、「団体で見積もりをしても、お客様
がパッケージツアーの料金と比較する。なんであんなに安い料金で出来る
のか?団体の料金交渉は甘いのではないか?」と息巻くシーンがあります。

 あるいは、「パッケージツアーに航空座席の在庫を提供しているので
航空会社が団体旅行に席を出さない」という不満も然りです。

パッケージツアーの造成箇所をホールセラーと言います。これはツアー
造成専業で独立している会社もあれば、旅行会社の事業部として営業して
いるところもあります。そしてツアーを販売するのがリテーラーです。

 パッケージツアーは募集型企画旅行といって、エアとランド、食事他を
含むパンフレット記載の全行程まるごとを、主催旅行契約としてお客様
と締結する商品です。また、航空単品で分割購入は出来ませんが、運用
で、ランドオンリーやカセットプランなどの切り分けで、地上部分の販売
が可能なツアーもあります。

 海外旅行のみを例にとれば、1965年に日本航空がジャルパックを、
1968年にJTBがルックを、1971年に日本旅行がマッハ、1972年
に近畿日本ツーリストがホリデイを販売開始、というのが主だった海外パッ
ケージツアーの始まりでした。

 商品開発から50年近い歴史のなかで、個人旅行の大量送配に特化した
仕入れ、手配、オペレーションをそれぞれのノウハウで進化させてきたと
思います。

 日本のホールセラー各社は、航空会社やホテル、交通機関や食事箇所に
とっては、長年にわたりBtoBの重要顧客です。長ければ1年、基幹商品は
半年、キャンペーン商品でも最低1ヶ月程の継続集客、販売の契約を結びます。

 航空で例えれば、ある航空会社と、当該パッケージブランドで、日本/
ハワイ間を年間3万席の販売をするという条件で、航空座席の通期確保と
安い運賃での提供を取り決めます。羽田/沖縄間、シーズン1万席でも良いです。

 この航空座席の使用条件は、パッケージツアー専用の条件とされ、団体
旅行への条件や座席の流用はしないこととする場合が多いです。団体用には
出発、帰着日に応じた団体料金を別途交渉で設定します。

 また、団体旅行は不定期に発生しますので、通年コンスタントに集客が
期待され、販売人数のスケールの大きいパッケージに分があることが多いです。

 旅行会社によってはスケールのメリットのためにパッケージと団体旅行を
分けず、一括総人数で交渉をするケースもあるかもしれません。

 ともあれ、ホールセラーは自社商品の企画、造成、仕入れ、告知、販促と
固定費の上に販売価格を設定します。販売価格からはリテーラー(販売店)
への一定の手数料を支払って商売が成り立ちます。

 ライバルのパッケージツアーより100円でも安く設定しないと、お客様
は逃げていきます。場合によっては、先の例のハワイ年間3万席、沖縄1万席
という航空会社との約束を果たす為に、赤字を出しても代金を下げ、販売人数
を優先する戦法もあるでしょう。そして赤字の上に更に手数料を販売店に返し
ます。

 こんな赤字ツアーのパンフレットを団体のお客様が見たら、「なんだ、もっと
安く出来るんじゃないか!」と怒るでしょう。営業マンは上手に釈明する必要
があります。


 ということで、ここまで手の掛かる商品は現在のところ、旅行会社が手配
するしかなく、料金、利便性併せ、消費者の直手配は現実的ではありません。

 販売チャネルがリテーラーなのかウェブなのかの違いはあれ、パッケージ
ツアー自体の手配が消費者の手に移ることは今のところなさそうです。

 また、関連して知っておいたほうが良いのは、ダイナミック・パッケージ。
一見手配旅行のようですが、旅行業者の仕入れによるパーツの販売で全体の
旅行を組み立てるのですから、募集型企画旅行なのです。

 店頭販売は手数料のあるパッケージ商品を積極的に販売し、その量で更に
パッケージの競争力を向上させる好循環を図る必要があります。法人営業も
お客様の希望に合った料金のツアーならば、無理に団体仕立てするのではなく、
「個人商品です」という「条件完全納得」の下に販売すると良いと思います。

 法人も個人も、営業は「利益」に拘り、ホールセラーは「数」に拘ります。
パッケージ造成の仕事は「数」の力で料金やサービスといった仕入れの優位性
を確保することがひとつ。

 もうひとつの重要なミッションが「販売店に手数料を返す」ことです。

 本ブログ、旅行業の将来、というタイトルにしていますが、パッケージツアー
は旅行業の将来にわたる、ぶっちぎりのアンカー商品であると確信しています。
逆に言えば、最後の砦、でもあります。

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posted by フレームツリー at 16:59| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行商品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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