2012年11月23日

LCC−3

 関空LCC専用ターミナル開業

 上記は先日オープンした関空のLCC専用ターミナルの記事です(毎日新聞)。

*****************以下引用******************
 関西国際空港に先月28日、格安航空会社(LCC)専用の第2ターミナルビル(T2)
がオープンした。建設費約1500億円をかけた優美な第1ターミナルビル(T1)に比
べると、同85億円のT2は、簡素な造りとなった。だが、新関西国際空港会社は、この
T2に社運をかけているという。
*****************引用以上******************

 中部国際空港も来年度LCC用ターミナルに着工する計画です(読売新聞)。

 中部国際空港、LCC専用ターミナル新設を検討

 成田も2014年度ターミナル完成に向け、暫定施設運用開始済み

 成田LCC用暫定施設9月供用開始2タミ南側

 第2旅客ターミナルビル北側の暫定国内線施設

 引用が多くなりました。

 LCCについては昨夕もジェットスター・ジャパン(JJP)が国交省より、整備士
の要件につき厳重注意を受け、関空、成田、那覇相互区間で運休や時刻変更が発生して
います。

 来年3月末までの予約に関し、結果15,000人の足に影響が出た、といいますから
小さい数ではありません。

 冒頭に関空のLCCターミナルのニュースを持ってきたのは、

 ・暫定ではない本ターミナルが既に完成したこと

 ・関空会社が「社運を賭け」ているという下り

 現在、国内LCCとして話題に上がるのは、ピーチアヴィエーション、ジェット
スター・ジャパン、エアアジア・ジャパンです。

 しかし、上記各社がグローバルな定義付けでのLCCの要件を満たして、LCCと
騒がれているものの、格安という業態は以前からありました。

 スカイマーク、スターフライヤー、ソラシドエアー(旧スカイネット)、エア・ドゥ。
これらもSFA、レガシーと言われるキャリアの料金体系に大きな影響を与えました。

 いずれも発足当時は、色んな問題やトラブルに対応しながら航空会社としての認知を
上げ、旅行会社とも代買の契約やIT座席の仕入れ販売へと、良い関係を築いています。

 ここで、新関西国際空港がLCCに「社運」を賭ける意味は何でしょう。

 関空は成田や羽田、仁川空港に阻まれ、当初期待されたアジアのハブ空港という位置
付けに届かず、空港使用料、駐機料、離発着料の問題もあり、一時期は閑古鳥の鳴く状況
もありました。

 しかしながら今夏にはFEDEXが北太平洋の貨物ハブ空港を関空に指定しました。
仁川空港を退けての指定だった訳で、関空にとって、またアジアのハブ空港を持たない
日本、関西地方にとっても朗報でした。

 このまま、一気呵成に乗り入れキャリアと旅客を増やす、その商機をLCCに見出す
ことになる訳です。このところ、関空の貨物では中国、香港方面の利用に不透明感も出
ている為、なおさらかもしれません。

 関空、成田、中部の3空港が、資本を投資してまで受け入れの整備を進めるLCCに、
旅行業界は有効な親和性を見出さなければなりません。

 スカイマーク、スターフライヤー他の中間キャリアが、LCC方式に倣い、料金競争
に動かざるを得なくなる可能性もあり、或いは漁夫の利を狙えるのか、更に旅行会社と
の関係を深めるのか。

 片や、もう明後日で終わりますが、JALが青山のカフェに新型国際線用ボーイング
777-300ER型機シートを持ち込み、ビジネスクラスの食事を提供しています。

 「JAL Welcome! New Sky Cafe」
 メニューは、JAL国際線ビジネスクラス担当『山田チカラシェフのハンバーグ』
 ランチセット 11:00〜15:00  スープ、サラダ、パン、ドリンク付 2,500円
 ディナーセット 15:00〜22:00 前菜、スープ、パン付き 2,800円
 単品 15:00〜22:00 2,000円

 空港のボーディングブリッジ費用もカットするLCC、更なるサービスの充実に走る
FSA。間逆ですが、独自の路線をひた走っているように見えます。

 そして、今や世界のLCC数は200を超えています。旅行会社の進む道はいかに。
他人の褌で相撲を取る、真骨頂の見せ所です。

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2012年11月17日

LCCと旅行会社

 LCCについては何度か触れました。

 しかしながら、現状では旅行会社が代理販売をするケースは少なく、一部のLCC
の座席を、IT席として募集型企画旅行用に販売している例に言及しただけです。

 先週アメリカンエクスプレスが、LCCを業務渡航に活用するというテーマでビジ
ネスフォーラムを開催しています。

 LCCを業務出張に利用(トラベルビジョン)

 アメリカンエクスプレスは、ご存知のとおりクレジットカードの会社ですが、母体
はアメリカの旅行会社です。事業ドメインを金融業に大きく舵取りしたのは、米国での
旅行業より、クレジットカード業務に商機を見出したからです。

 現在は、世界中のカード会員や法人会員の旅行関連ビジネスに係る事業展開をして
おり、日本では今年7月に、株式会社日本旅行・アメリカン エキスプレスとして、業務
旅行に特化するビジネストラベルのソリューションの事業法人を立ち上げています。

 このビジネストラベルについては、旅行各社は専門の事業部なり、事業会社を立ち上
げて需要の取り込みに向けた展開をしています。

 何をするかというと、企業の出張を手配から、管理、コスト削減までのパッケージで
提案、アウトソースの受託契約を獲得するソリューションです。大きな企業ですと、年間
の出張規模は何十億円単位となりますから、経費の削減提案は大歓迎のはずです。

 そんなビジネスにLCCを提案することは、旅行会社にとっては大きな葛藤を伴うところ
だと思います。提案される企業にとっては、大きなコスト削減が魅力であり、同時にLCC
特有のデメリットも気になるところです。

 契約の問題、定時運航の問題、フライトキャンセルに伴う振り替えの問題、予約変更や
取り消し料のリスク、等々、旅行会社にとっては、本当に取り組んで大丈夫なのだろうか?
という不安が先に立ちます。

 まして、単価が安く、手数料契約も無いので、予約発券手数料として業務委託費を頂く
しかなくなれば、入札では委託費のダンピングにも繋がりかねません。

 ただ、ここで手をこまねいていると、LCCはどんどん社会経済の中での存在を強くし、
旅行会社が触れない一大マーケットを築く可能性が大きいです。LCCが企業と直接の
法人契約を結べば、柔軟な条件提示も有り得るでしょう。企業IDを発行し、自社ウェブ
サイトで予約をポチっとしてもらうだけです。

 そこを旅行ビジネスとして考えよう、というアメリカンエクスプレスのフォーラムだっ
たと思います。

 あくまでも顧客目線という切り口ならば、企業はLCCも選択肢に入れたいはずです。
LCCのリスクがダメージとなる場合はFSA(フルサービスエアライン)手配とすれば
良いだけです。

 上記の記事中

*****以下引用*****
 登壇した航空アナリストで城西国際大学観光学部助手の鳥海高太朗氏は「LCCは大手
航空会社とは別の乗り物として考えていくべき」とした上で、「今後の旅行会社はコンサル
ティング業務が求められる。企業に提案する際の新しい選択肢の1つとしてLCCを使って
いけば良いのでは」と参加者に呼びかけた。
*****引用以上*****

 「LCCを使っていけば良いのでは」と言われても、事は簡単ではありません。

 しかし、それでも利用が消費者や企業に先を越されて、旅行会社は置いてきぼりでは宜
しくないことも明らかです。

 中部国際空港は来年度にLCC専用のターミナルを新設し、LCCを呼び込む準備に
入っています。

 ここはひとつ、特定の旅行会社が秘密裏にLCC各社と取引の交渉を始めるも良し、業界
として大同団結、LCCに訴えかけても良いのではないでしょうか。後手に回っては、また
食い扶持を失うことになります。

 個人的には、ヒントは「ウェブ」「IT(パッケージ)席」「えこひいき」です。

 是非、WIN・WINの手法で新たなマーケットを育てて欲しいと思います。

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2012年11月06日

航空、鉄道の中間決算

 旅行会社としては知っておいたほうが良い数字です。まず航空から。

 全日空と日本航空の9月中間、ともに営業益が過去最高

 *****一部引用*****

 25年3月期の通期業績見通しは、全日空が営業利益1100億円で予想
を据え置いたが、日航は当初予想の1500億円から1650億円に上方
修正した。中国での反日デモの影響による旅客減が、両社ともに100億円
の減収要因になるが、コスト削減努力で、利益面ではカバーする。

 *****引用終り*****

 両者とも、営業利益で過去最高益、という「儲け」の指標としては喜ばしい
限りです。しかし気になるのは、両者とも経費の圧縮を基本に、利益を残して
いることです。

 そして、売り上げが過去最高ではないということは、やはりマーケット規模
としては縮小しているという現実。

 また、旅客数は増えているので、単価はダウン、イールドもダウンします。

 背景には、長期デフレ、LCC台頭の影響(これから)などがあって、単価
は下げざるを得ず、旅行会社への国際線ゼロ・コミッション化があって、単価
ダウンが可能になった経緯もあります。国際競争への対応としては仕方ありません。

 よって、旅行会社が同じく利益を享受している訳ではない、ということです。

気を引き締めて「代理販売から脱却」して不採算に係る固定費を減らすことと、
「包括旅行化」による運輸機関との共生=旅行会社の存在価値を何とか残す、
ことで生き残るしかないな、という再認識の機会になりました。

 次はJRです。

 JR3社、そろって増収増益 震災反動で旅行需要回復

 航空会社と同じく、東日本と東海は過去最高益となっています。

 各社、震災の反動、という分析が出ていますが、駅ビルやエキナカ事業、特に
JR東日本は先月オープンの東京駅など、商業施設という大きな柱も出来上がっ
てきました。さすが装置産業であり、日本の動脈を掌るJRです。

 的確なコメントをする自信もないので、短期決算情報をご覧になる方は、下の
リンクをご利用下さい。

 東日本旅客鉄道株式会社

 東海旅客鉄道株式会社

 西日本旅客鉄道株式会社

 旅行会社はJRグループとはどのような共生が出来るのでしょうか?

 今のところは、団券、特企乗車券、マル販などがジリ貧で残っているよう
ですが、これで旅行会社が食べていくことは不可能です。

 団体、個人併せたDMCの一環としての方面キャンペーン特別施策、辺り
が回答でしょうか。国内旅行活性化の協業として。


 やはり、装置産業や公器には、持たざるものは、かないません。元々が
代理販売で始まっていますから仕方ありません。

 後は、知恵を出すのみです。

 勉強して、知識を多く得て、知識と経験が知恵を生みます。

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2012年10月18日

航空会社の攻勢とスマホ

 10月に入って、航空会社の路線拡大、新規参入などのニュースが
かなりあります。

 ・SQ(シンガポール航空)
  羽田発着をデイリー2便から3〜4便へ(2014年)
  福岡発着を週5便からデイリーに(2013年)
  関空発着を週3便増便(2013年)

 ・MM(ピーチ・アヴィエーション)
  関空/台北デイリー2便を10/16より就航

 ・AC(エア・カナダ)
  全額出資のLCCを立ち上げ、欧州、中米ベースの運航
  2013年立ち上げで、2014年には50機体制。

 ・AA(アメリカン航空)
  ダラス/リオ間、週3便をデイリーに(2012年12月)
  ダラス/サンパウロ間、週7便を10便に(同)
  日本からの国際線接続性向上でブラジル行き需要取り込み

 ・MH(マレーシア航空)
  関空/コタキナバル間、週2便運行再開(2012年12月)

 ・JW(エアアジア・ジャパン)
  成田/仁川間就航(2012年10月)
  成田/釜山(2012年11月)

 ・DL(デルタ航空)
  羽田/シアトル間デイリー(2013年・申請中)

 ・VN(ベトナム航空)
  中部/ハノイ間 週4便から5便へ(2012年12月)

 ・OZ(アシアナ航空)
  那覇/釜山間 週2便就航(2012年11月)
  那覇/仁川間 週7便から9便へ

 ・TZ(スクート=SQの子会社LCC)
  成田/台北/シンガポール間、デイリー(2012年10月)

 と、これくらいにしておきます。

 日本の景気が良いのか悪いのか解らないのですが、そんなに増便、
新規就航して良いのですか?ということ。余計な心配かもしれません。
海外の航空会社のマーケティングでは、日本路線に商機を見出している
ということですね、今のところ。

 以上のように海外路線拡充の恩恵を、旅行会社がどれだけ受けられる
のか、という課題があります。

 更に、書きたかったことは、JLが国際線予約用のアプリを開発した
ことです。Android と iPhone向けです。
http://press.jal.co.jp/ja/release/201210/002266.html

 増えた路線や座席は、旅行会社としてはレガシー(※)、LCCとも
パッケージの販売枠として取り組むチャンスがあります。

 しかし、取り込もうとする端からJLのアプリのように、直販の環境
が更に整備されるという事実。アップル社も、iPadの小型版を発売
するニュースを流しています。

 航空便に限りませんが、旅行に関する情報も、例えば便が増えて良かった、
と単純に喜んだ後は、思考回路をビジネスに切り替える必要があります。

 (※)レガシー
  LCCの項で、LCCの対比としてFSA(フル・サービス・エア
  ライン)という航空会社分類方を紹介しましたが、レガシー・キャリア
  という呼び方もあります。Regacyは「遺産」という意味ですが、
  「従来の」、という意味合いでLCCと対比する感じでしょうか。

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2012年10月10日

用語編/UCとは

 とても基本的な用語解説で恐縮ですが、深く知っておくと手配や、状況
の読みに役立つことが多いと思います。マズいのか、勝負出来るのか?
という判断材料です。

 手配用語で、予約したいのに取れない時、「UCです」って言いますね。
これは「ユーシー」と読むのが今は普通なのですが、「ウナチャン」という
読み方が先だったと記憶しています。

 国際線の航空予約から出てきた言葉です。何かうなぎのゆるキャラみたい
な言葉ですが、UNABLE TO CHANGEのUNACHAN
くっ付けて読んでいました。

 記憶ではエアフランス国営航空が「UNA CHANT」とファックスを
送ってきて、「当該便はウナチャンです」と後追い電話があっていました。
これが「ウナチャン」発音の原型だったと思います。他社は普通に「ユーシー」
と言っていました。

 意味は「氏名変更不可」という予約上のステータス。要は「UC」が掛かっ
たフライトは結構なオーバーブック状態にあるということです。

 航空会社は出発時に満席で飛ばす事を最終目的としています。よって、予約
締め切りの時点で実際の座席数より多い予約を受け、その後のキャンセルで
丁度トントンにして搭乗率100%の満席で100点満点とします。ロード
ファクターが何%で、と言いますね。

 でも余りに過剰予約が多い場合、強制的に予約を落としに掛かります。
「氏名変更不可=UC」というステータス表現です。200〜400席の予約
であれば、うち何%かは旅行者を変更したい、とか氏名スペルが違ってました、
とかで氏名変更の依頼をする旅客や旅行会社が出てきます。これをダメ!と
斬って予約を落としてしまう訳ですね。

 つまりUCには当該便がオーバーブックしている、ということと、既に予約
OKの記録も場合によっては落とされる状況が込められています。

 こんな時は新規予約はおろか、取り消し待ち登録も受け付けられません。
もちろん、オーバーブック(=過剰予約)は規則で認められており、違法行為
ではありません。また、UCとは言ってもオーバーブックではなく、格安運賃
の予約クラスの受付停止、終了というときも予約システム(GDS)上はUCの
表示が出ます。フライトキャンセルの便も予約をするとUC表示で返って来ます。

 お客様に「この便何とかならない?」などと頼まれて、安請け合いするとUC
で大慌て、ということにならないよう気をつけましょう。さらに「ダメだって
言われた便、当日空いてたじゃない!」と怒られることも。読みに反して空きが
でてしまう事もあります。「でもその時は満席だったんです」というしかないの
ですが・・・。

 「ウナ」といえば、旧国鉄の業務用略語で、至急=ウナ、宜しく=ヨロ、
併せて、至急宜しく=ウナヨロ。大至急=ウナウナヨロ!
これってまだ手配書に書いてるのでしょうか?URGENT!のスタンプかも
しれませんね。他にも国鉄用語が旅行会社に入ってきていますから先輩に訊ねて
みてください。
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