2013年08月19日

主要57社の6月旅行取扱い状況

 JATA発表の6月取扱い状況です。

 前回まで主要58社でしたが、内外旅行がJTBビジネストラベルソリューションと合併
したため、会社数がひとつ少なくなっています。

 主要旅行業者の旅行取扱状況速報 平成25年6月分

 総評を引用すると

 海外旅行は、対前年同月比で96.6%(5ヶ月連続の減少)となった。一部の旅行会社によると、
中国、韓国方面が引き続き低調とのこと。外国人旅行は、対前年同月比で121.4%となった。
国内旅行は、対前年同月比で104.0%(5ヶ月連続の増加)となった。

 ということです。

 会社別内訳はこちら

 海外旅行が5ヶ月連続の減少ということで、同月比96.6%。

 しかしながら募集型企画旅行(パッケージ)については、利用者数が12.1%の減少です。

 持論として旅行会社の唯一、独自性を保持した商品で、かつ生き残るビジネスモデルと考えて
いますので、パッケージがFIT他に取って代られているとしたら不安要素です。

 更に円安に伴う下期以降のツアー代金値上げが予定されていますので、減少に歯止めがかから
ない可能性もあります。

 現在のところ、取扱額が単価上昇のせいで若干しか落ちていませんので、目に見える危機感
として映りませんが、対象マーケットのツアー離れとして捉えておく必要があります。


 さて、会社別の外国人旅行ですが、前年比107%台と好調に見えます。

 しかしながら、6月の訪日外客数(JNTO)は90万人超、31.9%増です。

 訪日の伸びと主要57社の伸びには大きな乖離があります。

 海外から日本への航空機代が捕捉し難いこと(自国で購入)を考えると、ランド部分をどう
取り込むかが、毎度の事ながら悩ましいところです。

 ご存知のように、また過去から日本人もそうした様に、訪日マーケットは、それぞれの本国
の旅行会社が日本に支店を設けて受け業務を行います。

 ひとつのビジネスチャンスは、海外に発旅行会社を作り、本邦の親会社に利益を還流させる
ことですが、旅行各社にも海外拠点を積極的に展開しているところがいくつかあるようです。

 楽天トラベルなどが目立つところですが、JTBが大型の合弁会社の設立で南米市場に足掛り
を求める動きなどもあります。

 JTB、ブラジルに合弁会社、18年に1000億円超めざす(トラベルビジョン)

 会社別の取扱いを個々に見ると、大きな前年割れがいくつか出ています。

 環境の変化を考えると、好調期に標榜した総合旅行産業的な括りでは対応が難しくなってきて
いるように感じます。

 ニッチなところ含めて、マーケットに細かな対応をしていく、または特定市場に特化する動き
が必要で、他業種からの参入も既にそういった路線でビジネスを展開しているように見えます。




 詳細が不明なニュースで恐縮ですが、団体のドタキャンをSNSでリカバーした旅館のケースが
ウェブで読めます。

 団体客にドタキャンされた旅館、Facebookで窮状訴え→予約が相次ぎ満員に

 ※ http://8en.jp/facebook/koyoya/

 宿泊約款や契約の問題もあるにせよ、SNSで空室が埋まる事態もありうると同時に、旅行会社
と関係機関との関係性も、改めて考えさせられるトピックです。

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posted by フレームツリー at 15:03| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行業の将来型 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月22日

主要58社5月取扱状況


 5月の取り扱いは海外旅行は4ヶ月連続の前年割れ、国内旅行は好調です。

 主要旅行業者の旅行取扱状況速報各社別内訳:平成25年5月分(JATA・観光庁)

 以下、JATAのコメントです

 海外旅行は、対前年同月比で93.9%(4ヶ月連続の減少)となった。一部の旅行会社によると、
 中国、韓国方面が引き続き低調とのこと。
 外国人旅行は、対前年同月比で149.7%となった。
 国内旅行は、対前年同月比で105.3%(4ヶ月連続の増加)となった。

 引用以上

 国内、海外、インバウンドの合計で取扱額前年比が101.7%でした。

 特に海外旅行のボリュームの大きいGWに、中韓問題の影響と曜日配列の問題が重なると
マイナス幅も大きくなったと考えられます。

 比較したいのは5月の日本人出国者数ですが、法務局のデータがまだアップされていません。

 個別に見ると、海外旅行で前年をクリアしているのは58社中13社です。逆に国内で前年
を割ったのは15社ですが、ほぼ90%台で踏み止まっています。

 相変わらず外国人旅行者の取り扱いは伸びが大きく、今年の目標1千万人についても、今の
ところ希望が持てそうです。

 アジア各国では、日本からの旅行者が激減した韓国についても発の海外旅行は盛んであり、
ツーリズム全般は好調のように見受けられます。

 ひとつ気になるのは、海外旅行のうち、募集型企画旅行(パッケージ)の取扱額は前年比で
93.3%ですから、海外旅行トータルのマイナスに整合するのですが、人数の前年比となる
と82.1%で落ち幅がほぼ△18%です。

 これが何を意味するのか、断定は出来ませんが、円安で国内旅行に多数がシフトしたと想像
できます。更に中国、韓国という近場の安い単価が、ミドル、ロングの高額方面に移った結果、
落ち幅が縮まったのではないでしょうか。

 いずれにしても旅行会社の砦とも言うべき、募集型企画旅行の取扱人員減は良い傾向では
ありません。

 また、伸びが良いインバウンドですが、取り扱い規模で比較したとき、発旅行が58社計で
1千7百億円超なのに対して、84億円。比率では5%に止まります。

 もともと海外から入ってくる旅行者で、これを利益に絡むように取り扱うことは大変難しい
訳ですが、ざっくり言って今年1千万人のインバウンドを受け入れたとして、人数的にはアウト
バウンド(2千万人)の半分に相当します。

 折角のビジネスチャンスで、しかも旅行客としての来訪です。旅行会社がどのように捕捉
していくのか、もう走りながら考える段階かもしれません。

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posted by フレームツリー at 15:17| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行業の将来型 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月17日

エイビーロード海外旅行調査2013

 エイビーロード・リサーチ・センターが7月8日に開催した、恒例の海外旅行セミナー
のまとめがトラベルビジョンに掲載されています。

 海外旅行市場の新たな動きと対策−エイビーロード海外旅行セミナー

 主に個人マーケットに関する実態と今後の傾向を読む内容となっています。

 詳細は記事をお読みいただくとして、いくつかのポイントをピックアップしてみます。

 (引用)

 国際情勢の影響で全体的に韓国・中国が数を落とし、近距離方面の渡航が減少する中、
関西発の近距離方面への渡航率は前年の52.0%から54.1%と唯一、数値を伸ばした。
森戸氏は「いろいろ要因はあるかもしれないが、(関西の就航が多い)LCCの効果はある
だろう。減少に傾いたかもしれないところ、LCCが食い止めたという要素が見て取れる」
との見解を述べた。

 (引用以上)

 LCC元年といわれた2012年、関空に就航した国際線LCCは現在9社あります。

 関空の公式LCCホームページが立ち上がっており、相当の販売促進効果もあったと
考えられます。

 比べて納得! LCC徹底比較

 今後、コスト的にもLCCの利用が増加することは想定され、他の空港が同様に
LCC誘致と設備を展開して行くと思われます。

 (引用)

 パッケージツアーの利用率は60.4%で、昨年よりも1.2ポイント増の微増。パッケージ
ツアーを選んだ理由としては、「自分で航空券の手配をしなくて済むから」(41.6%)、
「自分で宿泊施設の手配をしなくて済むから」(37.4%)、「旅行内容を自分で企画しな
くてもよいから」(29.5%)という手軽さを理由とする回答が上位3位を占めた。「ツアー
内容に比べ価格が安いから」(18.0%)は8位、「個人で同内容のものを企画して行くより
価格が安いから」(16.0%)は9位で、便利さの方が価格よりも重視されているようだ。

 (引用以上)

 2000年前後から旅行業者が仕込む「格安航空券」が海外旅行に大きな変化をもたらし、
それにつられるように、航空会社の正規割引運賃がWEB直販でスタンダードとなって来ま
した。

 そんな中、パッケージツアーの便利さを維持しつつ、旅行総体での価格競争にチャレンジ
し続けた結果が、消費者の支持を取り戻す数値として現われたと思います。

 更に、旅行客が求めるもののヒントが

 (引用)

 海外旅行をする目的では「おいしいものを食べる」(47.9%)、「名所・旧跡を観光
する」(45.5%)、「街歩きをする」(45.0%)、「ショッピングをする」(42.6%)
が他を圧倒して多く、「これが海外旅行の4大目的。これを達成できる地域が強く、2つ
から3つ持っているとバランスがいい」と森戸氏はいう。

 (引用以上)

 観光をグルメが追い越し、街歩きで現地の生の空気に触れる、ショッピングは鉄板です。

 そんなメリットを、的を外さず盛り込み、かつ押し付けない「技術」がパッケージの更
なる進化を支えるのかもしれません。

 そして

 (引用)

 「住民の力、その土地のアイデンティティ、ライフスタイルが観光資源となっている」

 (引用以上)

 という下りは、発旅行の企画のみならず、本邦へのインバウンドのインフラ作りにも言
えることだと思います。

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2013年06月19日

主要58社4月取り扱い概況

 JATA発表の4月概況です。

 主要旅行業者の旅行取扱状況速報 平成25年4月分

 各社内訳(PDF)

 一言で言うとあまり調子が良くないようです。

 海外旅行の取り扱いがほぼ10%のダウンで全体の足を引っ張り、前年を割り込みました。

 日本政府観光局(JNTO)によると、2013年4月の日本人出国者数は前年比12.3%減の
 123万7000人となりました。

 この12.3%減と比較すれば取り扱い9.5%減は、若干検討した感はあります。

 中国、韓国行きの落ち込みと円安、動きの大きいGWの曜日配列の関係もあると思われます。

 このGWは、海外から国内旅行にシフトした、と言われましたから、GW本番の5月の数字
が気になるところです。

 さて、個々のPDFデータを見ると、国内の取り扱いで前年を割った会社は僅かで、割って
も数%という傾向です。

 海外は前年比30%以上ダウンという会社が6社、20%以上のダウンは11社です。会社に
よって差が大きいことに特徴が見られます。

 訪日の外国人旅行については150%。観光立国の流れに沿っていますので、あとは分母を
増やすことを継続する事になります。

 訪日観光客の増加ならびに取り扱いは、主要58社の実績には反映しづらい、すなわち網に
かからない可能性が高いです。多くの旅行者がホテル予約サイトや直接HPで予約していると
思われるからです。それも英語や他の言語対応で。

 現存の旅行会社にとってはチャレンジングな環境が続きそうですが、業界としての市場性は
広がっているはずです。

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posted by フレームツリー at 11:03| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行業の将来型 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月12日

トラベルビジョン トップインタビューより NOE代表取締役社長の影山克明氏

 トップインタビュー:NOE代表取締役社長の影山克明氏

 旅行業については、そのトップは業界生え抜きの人がなるのが良いと、私は思って
いました。業界知識も、肌感覚も人脈もしかりです。

 しかし、このインタビューを読み、異業種から迎えるトップも業界の為には必要かも
知れないと思い至りました。

 それはどの業界にも言えることだと思いますが、「この業界、ここが変」という感覚
は外部から入ってきた人が一番敏感に感じ取ることが出来るからです。

 日本の文化には「行間を読む」という一種情念的な、空気の読み方や背後に隠された
真意を読み取る技術が存在します。逆に、行間を読んでもらう前提で、あからさまな表現
をしない記述や話法も前提技術となります。

 NOEはスカイツアーというパッケージブランドが有名で、販売したことのある方も多
いと思います。社長は銀行畑から未知の旅行会社に役員で移られた方とあります。

 今回、つい行間を読む部分が多く、すなわち共感もするコメントが多くありました。

 以下引用

 引き受けた以上は当然会社を良くしていかなくてはならない。そのためには会社のカル
チャーを変える必要があると感じている。もちろん一朝一夕に変えられるものではないが、
旅行会社が今まで通りのやり方を続けていくだけでは生き残るのは難しいだろう。なにか
新たなビジネスモデルを構築する必要があると考えている。

 引用以上

 業界のカルチャーもあるかもしれませんが、まずは会社のカルチャーの問題。悪いとは
いえなくとも変える必要を自ら訴えていることと、一朝一夕に変えられるものではないと
いう、その難しさの背景は行間を読むことになります。

 以下引用

 旅行会社では幸いにも大きな経営破綻が起きていない。しかし、このために他の業界と比
べると危機感が薄いかもしれない。

 「ウチだってこのままなにもしないでいればつぶれるかもしれないぞ」という健全な危機感
を持ってもらいたい。

 引用以上

 「健全な危機感」を持つことがいかに大切で難しいか。

 理屈では解っていても行動に移さない、という場面を思い起こせるとしたら「健全な危機感」
が欠如している事を自覚したほうが良いのかもしれません。


 以下引用

 50年以上もやってきた会社というのはすでにその会社の暗黙のルールがあって、そこから外
れないようにうまく立ち回っていれば安心して定年を迎えることができるように見える。

 無謀な目標設定などせずに必ずクリアできる目標を設定すれば、毎年「目標を達成できた」
として社内評価は上がるため、部署全体が達成可能なゆるい目標設定しかしなくなってしまう。
チャレンジ精神が低下するわけだ。

 引用以上

 松下幸之助の言葉で、利益を1割上げるのは難しいが、倍にするのは易しい、というものが
あります。1割、倍という数値はうろ覚えなのですが、チャレンジすることの大切さと、心構
えが生み出す力、そして現状を否定する勇気を説いていると理解しています。


 他にも旅行業について考えるヒントが多くあります。

 是非、読んで、前向きに考えてみては如何でしょう。

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posted by フレームツリー at 15:12| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行業の将来型 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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